帰国から1ヶ月


こんにちは。ユーラシア大陸横断タンデムツーリングから無事帰ってきています。

横断というか・・往復して、11月11日に境港へ到着しました。期間5ヶ月ちょっとの新婚旅行。出発前は3ヶ月の予定でした。

帰国してから1ヶ月が過ぎ、まだまだ休息期間。毎日のんびり過ごしながら、旅のことを思い返す。その記憶は「夢を見ていたよう」な感じ。

たくさんの人との出会いも、美しい景色や荒れた風景も、必死でトラブルを乗り越えたことも、常の不安も、ぜんぶ夢の中で感じたことのような気がするんです。



ロシアに再入国した翌日の朝、気温は0℃でバイクも霜だらけ。これは10月13日の写真です。イタリアのステルヴィオ峠を越えてから、秋は深まるばかり。

晴れ間は殆ど見られずに気分も曇り。ポーランドあたりからは、大阪人にとっては冬の気温が続いていました。

モスクワからバイクをシベリア鉄道に乗せた後、電車でサンクトペテルブルグへ行き、友人宅に2週間滞在。ウラジオストク行きの飛行機に乗る2日前、ペテルブルグに雪が積もり始める。ロシアの冬の始まりに立ち会えたことも、大きな感動のひとつ。




ウラジオストクも、ペテルブルグと同じ日に雪が積もり始めていました。もちろんバイクは走れる状態ではありません。

私たちが最初に降り立った、6月の陽気な空の下は、車も人も賑わっていた。だけど、雪に覆われた街は、寂しい数の車も人も、雪に滑りながら、ゆっくりと行き交う。

ユーラシア大陸横断の終わりを「スペイン」にしても良かった。でも、私の目標は「往復して帰ること」だった。

復路の最中、なぜ多くの旅人が片道の旅をするのか、その理由がわかった気がした。

旅は一期一会。だからこそ美しく、輝く。




色々な思いを胸に、暖かな日本へ戻ってきた。

8年前にアキオが旅した時の友人たちとは、誰一人再会することができなかった。再会どころか、連絡さえつかなかった。それは、とても哀しいことだった。

この旅は、夢のようだったけれど、夢ではない。

それを証明してくれるのは、何千枚も撮った写真と、Facbookで繋がった友人たち。すべての人がFacebookをしているわけではないけれど、「確かにこの人と過ごした」ということを教えてくれる。

スペインで転倒した時に、Facebookでたくさんのバイカーたちが励まして応援してくれたこと。それがなければ、旅は途中で終わっていた。その時のことを、今思い返してみても、涙が出そうになる。




これは自作のネックストラップ。旅の先輩・栗原さんが、「写真を撮ることを忘れずに」って、何度も助言をしてくれました。

だから、景色に見とれていたい時も、雨や寒さの時でも、常にカメラを首からぶら下げていたよ。もう心底イヤになるってぐらい(笑)

旅中のブログ更新は、意気込んでいたほどにはできなかったけれど、時間をかけて、ゆっくり文章にしていきたいと思っています。



旅中に、何百という「Good Luck」の言葉を貰った。

あの人がいなければ、ここに来てなかった。なんてことがいくつもある。というか、それが殆ど。自分たちの意思は「旅を続けること」だけにあり、どこへ行くかは人任せ、風まかせ。そのお陰で、想像もできなかった旅となりました。

応援してくれたみーんなに、心からの感謝を込めて、ありがとう。

戴いた愛を、忘れずに持ち続けます。本当にありがとう。

あと、重い荷物と嫁を乗せて、走り続けてくれたアキオにも、感謝を。



旅と人生は、似て非なるもののようだけれど、私はきっと同じだと思う。

「だから、いつだって、新しい旅を始められる」

これは、道に迷った未来の自分に、教えてあげたい言葉です。





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